4月1日より保険法が施行

4月1日は、第一生命が東京証券取引所に上場したことのほかに、保険法の施行というもうひとつの話題がありました。前回のコラムでも概要をお話しましたが、復習の意味も兼ねて保険法について説明しましょう。

保険法は、もともと商法第2編第10章に定められていた保険契約に関する内容を約100年ぶりに見直し、商法から独立させて新しい法律として制定されたものです。

商法の規定は明治44年に一部の規定が改正されただけで、約100年もの間、実質的な改定がなされていませんでした。しかし、社会情勢はその間に大きく変化していたため、法律の内容をその変化に対応させた相応しい内容に改正する必要が出てきました。また、カタカナや文語体のままであったため、表記を現代語化する必要もあったのです。

保険法は、基本的に保険契約者保護の観点から定められた内容が多いといえます。告知義務については、商法に定める自発申告義務から質問応答義務への見直しがなされています。つまり、保険契約者側では重要な事実のうち、保険会社から質問されたことについてのみ回答する義務を負います。

保険金の支払時期については、適正な保険金の支払いのために必要な調査のための合理的な期間が経過したあとは、保険会社側が遅滞の責任を負うことになります。要は、約款などに支払期限を規定している場合であっても、それが相当の期間を超えている場合には、規定されている内容にかかわらず、相当期間の経過時が支払期限となる条文が追加されました。

また、上記よりも保険契約者側に不利な内容の定めについては、無効とすることなどを規定しています。

適用範囲についても拡大され、保険法では保険契約だけではなく、保険契約と同等の内容を有する共済契約なども適用対象となります。また、商法で定められている損害保険・生命保険に加えて、入院や手術などに基づいて保障する傷害疾病保険に関する規定が設けられています。

保険契約者・被保険者・保険金受取人が故意に保険事故を起こしたり、保険事故を装って不正に保険金などを請求したりする、保険会社との信頼関係が損なわれる重大事由が発生した場合、保険会社側で契約を解除できる制度が新設されました。ほかにも重要な内容が規定されているので、一度条文を見ておくといいでしょう。 

なお、保険法の適用は、原則として平成22年4月1日以降に締結された保険契約のみとなっていますが、保険金の支払期限など、一部については平成22年4月1日に締結された保険契約にも適用されることとなります。

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