保険金不払い問題

生命保険を契約するのは、いざというときに備えて必要になるお金を補うためです。しかし、もしものときに保険金などが支払われないとしたらどうでしょう。これが話題となった「保険金不払い問題」です。

保険金不払いとは、生命保険会社や損害保険会社による、保険金を支払わなければならない事件や事由などに対して、正当な理由がないのに保険金の支払いを拒んだ不祥事のことです。多くの保険会社が不払いを行っていたため、保険業界全体への不安を招く結果となりました。

なお、「保険金」不払いと呼ばれていますが、給付金や配当金の不払いも含まれています。

保険金不払い問題という場合、「保険金の支払い漏れ」や「保険などの請求案内漏れ」、「失効返戻金の案内不足」など、様々な原因が考えられています。

代表的な保険金不払いの例として、「告知義務違反」との関係があります。被保険者は生命保険の契約において、過去の傷病歴や現在の健康状態、職業などを、告知書や生命保険会社の指定した医師に、事実をありのまま伝えなければなりません。これを「告知義務」といいます。もし健康状態や過去の傷病歴に関する事実を告げなかったり、事実と異なる告知をしたなどの「告知義務違反」があった場合、一定期間内であれば保険会社側で保険契約を解除することができます。また、約款で規定した期間を経過したとしても、保険金詐欺目的である場合や重大な告知義務違反が判明した場合には、約款や民法に基づく「詐欺無効」の規定を適用することで、保険会社側では契約を解除することが可能なのです。

しかし、某大手の生命保険会社では、営業職員が病歴などを隠して契約させる不適切な募集行為を行っていたことを明らかにしました。また、本来は保険金を支払うべき事由であるのに、一部の契約では詐欺無効を主張することで、保険金を支払わずにいたことも公表しました。

そのため、金融庁では生命保険会社に対して、法令違反と内部管理態勢上の問題が認められることを理由に、保険業法に基づく業務停止命令および業務改善命令を発出したのです。

生命保険会社の営業職員による不適切行為であるのも関わらず、無効による契約者側の責任にするというのは納得できません。

それ以降、不払い問題は生命保険から損害保険へと広がっていきました。

生命保険への加入を検討しているのであれば、保険金不払いとならないためにも、保険金が支払われるのはどのような場合か明確にする、自分とその家族が内容を理解できる保険(給付内容などがシンプルな保険)にする、営業職員の説明(特にメリットの部分)をそのまま信じないなどの対策を立てておくことが重要です。

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