生命保険の仕組みを知ろう

生命保険は複雑なのでよく分からないという人も多いのではないでしょうか。生命保険が複雑だと感じるのは、様々な種類の保険が組み合わさっていることによるもの。実は保険というのは、簡単にいうと「主契約」と「特約」の組み合わせによって構成されています。

特約+特約+特約… 生命保険
主契約

単に「主契約」といっても数多くの種類があります。まずは、生命保険の主契約を理解しておきましょう。

【生命保険の主契約の種類】

定期保険 万一(死亡)に備える保険
収入保障保険
養老保険
終身保険
医療保険 病気やケガに備える保険
がん保険
特定疾病保障保険
介護保険 介護に備える保険
個人年金保険 老後に備える保険
子供保険(学資保険) 子供のために備える保険
変額保険 運用実績により受取額が変動する保険
変額個人年金保険

〈主契約〉

定期保険

定期保険とは、一定の期間だけ保障がなされるという保険です。具体的には、一定の保険期間内に被保険者が死亡した場合のみ、死亡保険金が支払われます。保険期間中であれば、どの時点で死亡した場合でも死亡保険金が同額というのが一般的です。

保障期間が限定されるため、保険料が割安なのですが、基本的には「掛け捨てタイプ」の保険となっています。

応用タイプとして、保険料は変わらずに保障が増えていく「逓増(ていぞう)定期保険」と、逆に保障が減っていく「逓減(ていげん)定期保険」があります。

満期保険金はないのですが、保障を必要とする期間が決まっている人や、万一のときの資金を確保したいという人に適した保険といえるでしょう。

収入保障保険

収入保障保険は、一定期間内に被保険者が死亡した場合に、定期的(毎年・毎月)に年金形式で保険金を受け取ることができるものです。年金の受取期間については、①死亡時から保険期間の終了までと決まっているもの、②死亡時から10年間などと期間が決まっているものがあります。①の場合、一般には最低5年などといった受取保証がなされます。

養老保険

養老保険は、保険期間は一定ですが、保険期間中に被保険者が死亡した場合には「死亡保険金」が、満期時には「満期保険金」が支払われるという保険です。ちなみに、満期保険金は死亡保険金と同額になります。そのため、「保障」と「貯蓄」を兼ね備えた保険と説明されます。

保障と貯蓄を兼ね備えているため、保険金額や保険期間が同一の定期保険と比較した場合、一般的に保険料が高いという傾向があります。

終身保険

定期保険と同様に、被保険者が死亡した場合にのみ死亡保険金が支払われますが、保険期間は一定ではなく一生涯続き、被保険者が何歳で亡くなっても保険金が支払われます。長期間継続する貯蓄タイプの保険です。

大きく分けて、保険料の払い込みが一定年齢または一定期間で満了する有期タイプと、一生涯払い続ける終身タイプのものがあります。保険期間が一生涯続くため、満期保険金はありません。

いつなのかは判断できないけれど、一生涯のうちに必ず発生する費用(葬儀費用や相続税など)を確保するという目的に適した保険です。

医療保険(定期型/終身型)

医療保険は、被保険者が病気やケガで入院・手術をした場合、給付金が支払われるものです。死亡したときに、死亡保険金を受け取ることができるタイプもあります(支払われる場合は少額)。

がん保険(定期型/終身型)

がん保険は、被保険者ががんで入院・手術をした場合、給付金が支払われるものです。一般的には、死亡したときに死亡保険金は支払われません(支払われる場合は少額)。また、がん保険には通常契約日から90日などの一定の「待ち期間」があり、待ち期間中にがんと診断されても保障の対象とはなりません。

がんと診断された場合に給付金を受け取ることができるもの、退院後に給付金を受け取ることができるものなどがありますが、がんの種類によっては給付の対象外となるケースもあります。

特定疾病保障保険(定期型/終身型)

特定疾病保障保険とは、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)で所定の状態になったときに特定疾病保険金を受け取ることができるものです。満期保険金はないのですが、特定疾病保険金を受け取ることなく死亡した場合は、死亡保険金が支払われます。

ただし、特定疾病保険金を受け取った時点で契約は終了し、がんの種類によっては給付の対象外となるケースもあります。

介護保険

介護保険は、寝たきり状態や認知症などにより被保険者が所定の要介護状態になり、その状態が所定の期間継続したときに一時金や年金を受け取ることができるものです。一時金だけを受け取るもの、年金だけを受け取るものなどがあります。また、死亡したときに死亡保険金を受け取ることができるタイプもあります(支払われる場合は少額)。

個人年金保険

個人年金保険は、契約時に定めた年齢から年金を受け取ることができるものです。年金を受け取る期間や方法は、多岐にわたります。年金の受取開始前に死亡した場合でも、それまでに払い込んだ保険料と同額(あるいはそれよりも少額)の死亡給付金(死亡保険金)を受け取ることができます。

年金の受取方法には、生死に関係なく契約で定めた一定の期間(10年や15年など)は年金が支払われる「確定年金」や、夫婦のいずれかが存在している間は年金を受け取ることができる「夫婦年金」があります、さらに、保証期間中は生死に関係なく年金を受け取ることができるが、それ以降は被保険者が生存している限り(保証期間付終身年金)、もしくは契約時に定めた年金の受取期間中に被保険者が生存している限り(保証期間付有期年金)、年金を受け取ることができるタイプもあります。

子供保険(学資保険)

子供保険は、子どもの入学や進学に合わせて祝金(生存給付金)や満期保険金を受け取ることができるものです。子どもの親などが契約者となるのが通常です。契約者である親などが死亡した場合には、その後の保険料の払い込みが免除されることになります。

保障の対象となった子どもが死亡した場合、死亡保険金を受け取ることができますが、その金額は一般的に少額となります。

「子供保険=学資保険」というのが一般的ですが、子どもの保障が充実していた保険を「子供保険」と呼び、その一部として「学資保険」がありました。そのため、保険会社によっては子供保険と学資保険が異なる商品である場合があるので注意が必要です。

変額保険(有期型/終身型)

変額保険は、保険会社が株式や債券を中心に資産を運用し、運用実績によって保険金や解約返戻金が増減するものです。投資リスクについては個人が負うこととなります。被契約者が死亡したときは、「基本保険金」と「変動保険金」を受け取ることができ、もし運用実績により変動保険金がマイナスになっても、最低でも基本保険金の金額は保障されます。

保険期間が一定の有期型と、一生涯保障が継続する終身型があります。有期型では満期保証金を受け取ることが可能ですが、運用実績により変動するため最低保証はなく、運用実績によっては基本保険金の額を上回るケースも、下回るケースもあります。また、解約返戻金にも最低保証はありません。

変額個人年金保険

変額個人年金保険は、保険会社が株式や債券を中心に資産を運用し、運用実績によって受け取る年金額や解約返戻金が増減するものです。契約時に定められた年齢から年金を受け取ることが可能ですが、受取額は運用実績によって変動します。

年金原資や受け取ることができる年金総額には、最低保障があるものとないものがあります。解約返戻金については、最低保証がないのが一般的です。また、年金の受取時期の開始前に死亡したときの死亡給付金についても、最低保証があるものとないものがあります。

年金を受け取る期間や方法は、個人年金保険と同様に多岐にわたります。

〈特約〉

「特約」とは、主契約に任意で付加する特別な約束のことです。例えば、終身保険や定期保険などの死亡保障を主契約として、医療保障特約を付加するというような形になります。標準装備の新車を購入して、オプションパーツをつける…というようなイメージです。

特約は主契約に付随するものなので、主契約が満了になると特約の保障期間も終了してしまう点には注意が必要です。また、主契約の保障期間が終身でも、特約は定期となっているケースもあります。この場合、更新する際には特約の保険料は更新時年齢のものとなり、高くなってしまうのが一般的です。

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